


近衛兵と鳩 Mousquetaire à la Colombe
油彩 oil on canvas 195×130cm
1969年3月20日の日付のある高さ2メートル近いこの油彩の大作は、ピカソ88歳の制作である。 老齢をまったく感じさせない、溌刺として力感あるれる表現、その旺盛な造形魂には驚くほかない。宮中警護役のこのひげ面の近衛兵と共に、金ピカの肩章に止まっている鳩は、いわば“平和の象徴である”。鳩は、ピカソの幼少時から絵の題材であり、娘の一人に“パロマ(鳩)”と命名するほど、この巨匠にとって心の安らぎだったのであろう。

©2007-Succession Pablo Picasso-SPDA(JAPAN)


パレード
1970年 グアッシュ 縦75×横56cm
人生はサーカスのようだ、と語るシャガールにとって曲芸師やバイオリン弾きや踊り子や動物たちのパレードは、愛すべき題材でした。 人間の喜びも悲しみも融け合って青一色になった空間に、サーカス団はみんな無重力状態になって花やかなパレードをくりひろげます。 この現実と夢とが、まざりあう不思議なパレードを演出しているのは、色彩とフォルムの愛の魔術師シャガールなのです。花束がいまバイオリン弾きに贈られようとしています。

©ADAGP,Paris & SPDA,Tokyo,2006


手を握る女 Woman with clasped hands
1924年 油彩/カンバス 縦81×横65cm
40歳で早世したグリス晩年の人物画。「キュビスムとは絵画の一方法ではなく、一つの美であり、心の状態でさえある」「セザンヌは、瓶から円筒を作ったが、私は円筒から瓶をつくる」と語るグリスは、ピカソやブラックのキュビスムとは別趣の、優雅で古典的な画境を拓いた。モデルは妻のジョゼットか。米国の女流作家で収集家でもあったガートルード・スタインはグリスと親交があり、当初この絵は彼女の愛蔵品であった。
