アスファルトの
基礎知識
私たちが毎日、歩いたり、
クルマで走ったりする道路。
その道路の多くには
アスファルトが使われています。
ではアスファルトとは一体
どのようなものなのか?
どのように道路に
役立っているのか?
アスファルトの世界を
ちょっとのぞいてみましょう。
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1 アスファルトとは?
アスファルトには、自然界にある原油の軽質分が蒸発してできる「天然アスファルト」と、原油を精製してできる「石油アスファルト」があります。現在日本の道路舗装に使用されるアスファルトのほとんどが「石油アスファルト」です。ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油などと同じく、石油製品を精製する際の原油蒸留過程で作られます。
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2 アスファルトの特徴と役割
アスファルトは黒色で粘着性の高い物質です。常温では固体で、熱を加えると軟らかくなり、高温になると液状になるという特徴を持ち、舗装では主に接着剤の役割を果たします。また、橋梁などの防水材のほか、土木材料、制振材、防音材、絶縁材料など、多くの用途に利用されています。
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3 アスファルト舗装とは?
アスファルト舗装は、路床(土)の上に砕石などからなる「下層路盤」と「上層路盤」、その上に骨材(砕石や砂)とアスファルトを混合したアスファルト混合物からなる「基層」と「表層」を重ねることで構成されています。アスファルト混合物全体に占めるアスファルトの割合は、一般的には5%程度です。
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4 改質アスファルトとは?
アスファルトに樹脂などの様々な添加剤を加え、性能を改善したものが改質アスファルトです。改質アスファルトを使用したアスファルト混合物は、耐久性が高く、多くの機能を付与することができます。長寿命、耐流動性(耐重荷重)、排水性や低騒音など、特殊な機能が求められる道路に用いられます。
ニチレキの改質アスファルト -
5 アスファルト乳剤とは?
常温で固体のアスファルトは、通常は加熱し液状にして使用されますが、常温でも液状にして使えるようにしたものがアスファルト乳剤です。アスファルト乳剤は、アスファルトと界面活性剤を含む乳化液から構成され、液状の時のアスファルトは微細な粒子で水中に分散しています。アスファルト乳剤は、常温で使えるので施工しやすく、安全かつ環境に優しいのが特長です。
ニチレキのアスファルト乳剤
主に、表層と基層との接着剤(タックコート)や、基層と上層路盤との接着剤(プライムコート)として用いられるほか、上層路盤の安定処理、舗装の表面処理、防水、鉄道の軌道材料など、様々な用途で用いられています。
まとめ
アスファルトには様々な役割があり、
身近な道路で役に立っていることがわかっていただけたでしょうか。
ニチレキは「長寿命化・高性能化」や「環境負荷低減」などを図る
高付加価値なアスファルト製品・工法を開発・提供することで、
安全・安心な社会を足元から支えています。